第2回「キャラクター概論 I 」
ルディア: | さて今回は、『キャラクター概論 I 』です。 |
ナイド: | ‥‥もはや堅苦しいタイトルの付け方にとやかくは言わん。 が、このタイトル、狭い分野の話なのか? |
Phant.F: | いや、あんまり。 |
ルディア: | 何かお考えあっての事ですか? |
Phant.F: | うん。 本当は前回も言っていたように、今回からは狭い話で行きたかったんだけど、ここを読む人が『キャラクター』というものに馴染みが薄いかも知れないという事で、念のためにね。 |
ナイド: | いや、まずあり得んと思うが。 |
Phant.F: | 0×∞ は不定だぜ? |
ルディア: | ? |
ナイド: |
確かに、ネットの世界は広い。 ここを訪れる確率が限りなく0に近いとしても、全くあり得んとは言い切れないのは事実だが。 ‥‥と、Fはこういう事が言いたかったそうだ、ルディア。 それにいるかも知れない読者の方。 |
ルディア: | はい。 でしたら、早速『キャラクター』とはいかなるものか、というところから始めましょう。 |
ナイド: | そうだな‥‥幻想において、登場人物はすべからくキャラクターだな。 |
Phant.F: | 『人』だけか? 人でなければキャラクターになれないのか? |
ナイド: |
そういうのを揚げ足取りというのだが、知っているか? それならば‥‥幻想の受け取り手、すなわち現実の人間に分かり得る感情を持ったもの、と無理矢理定義すれば満足か? |
Phant.F: |
当然だ、揚げ足を取ったんだからね。 う〜ん‥‥まあ、大体いいとしよう。 |
ルディア: | 『分かる感情』では無くて『分かり得る感情』なのは何故ですか? |
ナイド: | 広く理解できる感情である必要は無いからだ。 極論、ごく一握りの人間が持ち得るかもしれない感情程度で十分なのだからな。 |
Phant.F: |
う〜む、少し話がずれてきたな。 ‥‥幻想世界には、もちろん世界設定なども欲しいところだが、それ以前に『キャラクター』が存在しなければ幻想は成り立たない。 キャラクターが存在する事で、幻想は成立する。 |
ルディア: | 幻想世界の中で動く存在として、そして幻想を成立させる存在として、私達は創られるのですね。 |
ナイド: |
もっとも、オレ達の場合は少しだけ例外だがな。 通常、キャラクターというのは世界に合わせて創られる。 世界を創らず、キャラクターだけで物語を綴る際にも、それはそれで定まっていない世界を前提に創る。 しかし、オレ達の場合は世界にキャラクターを創るための雛形のようなものだからな。 基本は決まっているものの、詳細は世界に合わせて各々で決められる。 |
Phant.F: | だからこそ、(コンピュータ)ゲームをやる時の名前に良く使うわけだが。 |
ルディア: | 特記すべき事は、何が決まっている必要があるかは世界によるという事ですね。 |
ナイド: | まあ、キャラクターを創るにあたって、かなりの割合で性格設定は必要になると思うが。キャラクターが喋るなら、口調設定も欲しいところだろう。 外見や能力の設定は、それがその幻想世界で必要となるならば必要となる。 数値化するのは、ゲームでもない限りは趣味の世界と言ってもいいだろうな。 |
Phant.F: | だからこうしてこういう世界の無い場で話している限り、例えばナイドが錠開けの技術を多少なりとも有している等といった能力設定は必要無いわけだね。 |
ナイド: | いや、それは後に宝箱とか罠とかの話をしたい時に必要になってくると思うが? |
Phant.F: | む。 ならばルディアの料理の腕前がどうとか―― |
ルディア: | 私は一般よりちょっと得意、という事になっていますよ。 ハーブの事をたくさん知ってますから、それを料理に生かすこともできますし。 |
ナイド: |
随分細かいと思われた読者の方も多いだろうが、これは創られてから日が長いキャラクター故であり、実際こんなに決まっている必要は全く無い。 が、Fよ。 ファンタジー世界の料理の事が話したくなったら必要だぞ? |
Phant.F: |
そんな事は多分話さないし、僕の知識が足りないから話せない。 第一、必要ならばその時決めればいいじゃないか! |
ルディア: | そうですよね。 細かい事はあとから必要に応じて決めても問題ありませんから、重要な事と決めたい事だけ決めれば良いのですよね。 |
ナイド: | 何を重要とするかは人それぞれ、世界それぞれだが。 それがTRPGなどなら、通常は必要無い能力の数値化が必須だったりするからな。 |
Phant.F: |
外見とかも、特にそれに関してコンプレックスがあるとか、凄く美人で目をひくとか言ったことが無い限り、文章だけで表現する世界なら特にこだわる事も無いんだよね。 でも、1つだけ重要なことがあると思う。 |
ナイド: | ん? |
ルディア: | それは、何でしょう? |
Phant.F: |
『イメージ』。 漠然としていてもいいから、こういうキャラを創る、というイメージは必要だと思う。部品を組み合わせただけじゃ、真に『キャラクター』とは言えないと思う。 |
ナイド: | うむ。 ‥‥しかし、キャラクターの話がいつの間にかキャラクターメイクの話になっているな。 |
ルディア: | まあ、キャラクターは創るものですから。 私もキャラクター、創ろうかなぁ? |
Phant.F: | ‥‥‥‥。 ナイド、どう思う? |
ナイド: | 頼む、ノーコメントにさせてくれ。 |
ルディア: | いいじゃないですか、世の中には式神を使えるようになった式神もいるのですから。 |
Phant.F: | それとこれとは話が違う! |
ナイド: | まあ、半ば雑談みたいになってしまったが、これでキャラクターとは何で、何のために創られているのかくらいは分かる‥‥のか? |
ルディア: | ある意味、雑談が混ざらなければ、わざわざ私達がやる意味も無いというものですよ。 |
ナイド: | 確かに。 |
Phant.F: | では、次回こそは細かい話で。 |
ルディア: | 今回もお付き合いありがとうございました。また次回でお会いしましょうね♪ |
-- Piece of Phantom --
composed by Phant.F
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