第4回「棍棒:柄が短く先端が重い近接打撃武器」
ルディア: | 第4回目は、棍棒ですか。剣からでは無いのですね。 |
ナイド: | 剣は、武器の成り立ちとして見ても最初期の武器ではないし、分類として見ても斬撃/刺突両用であるものが多い上にバリエーションも豊富、使用者として見てもやや難しい武器である、となると、最初に持ってくる武器では無いと考える。 |
Phant.F: | 昔の自分なら迷わず剣を最初に持ってきたところだけれど。さて、余談はともかく、今回は棍棒だ。 |
ナイド: | 棍棒は「柄が短く先端が重い近接打撃武器」だ。用法は至って単純、遠心力をもってぶっ叩く。長くないから比較的狙ったところに命中させやすく、刃では無いから刃を立てるという技術も不要。 |
Phant.F: | とはいえ、野球のバットでも芯に当てなければボールがちゃんと飛ばないように、きっちりダメージを入れるにはしっかり打撃点で叩かなければならないだろう。それでも、他の武器に比べれば本来の性能に近い威力は出しやすいと考えられる。 |
ルディア: | 造りとしても、もっとも単純な武器の1つでしょうね。場合によっては、自然界にほぼそのまま棍棒として使えるものが転がっている事もあるでしょう。 |
ナイド: | 短所としては、間合いが短い割に重いため、より長い間合いの武器に対して攻め手に欠けると考えられる。また、同じ特性により、武器による防御にはあまり向かない。片手で使用できるので、盾と共に扱うのが短所をカバーしやすいと考えられる。 |
Phant.F: | メイスと盾と全身鎧という、騎士の最終形のようなスタイルか。 |
ナイド: | 鎧がどうあるかはともあれ、武器に防御性能が期待できないのであれば、防御は他で補うしかないな。逆にそこさえ何とかすれば、扱いやすい武器と言えるだろう。 |
ルディア: | 棍棒の有効な使い方は、どのようなものが考えられるでしょうか。 |
Phant.F: | 練度が高ければ狙うは頭部で、まともに当たれば例え防具があろうとも無事では済まないだろう。練度が低い場合でもそれなりに戦い方はあり、体のどこでも叩いて消耗させ、動きの鈍ったところに強烈な一撃を食らわせれば良い。 |
ナイド: | だが、やみくもに振り回し過ぎて自分の体力を消耗してしまう事は避けねばならない。逆に言えば、体力に自信があれば、メイス無双も不可能では無いだろう。 |
ルディア: | ゲーム的には、相手を消耗させる事を表しているからか、デバフやバッドステータスの付与が得意な武器になったりもしますね。攻撃力や防御力の低下、気絶打撃などの行動不可になる状態異常などがよくあるイメージです。 |
Phant.F: | いずれにせよ、どちらかと言えば長期戦に強いイメージだな。派手ではないが、着実に相手の戦力を削ぐ、優秀な武器だ。 |
ルディア: | というわけで棍棒とは、初級者から熟練者まで十分に使え、敵を無力化して戦いを有利に導く力を秘めた、優秀な武器でした。原初の武器とは言っても、とても軽視はできませんね。 |
ナイド: | 扱いがどうしても地味になるのは否めないが、良い武器ではあるな。 |
ルディア: | 以上、棍棒の回でした。では、今回はこの辺りで終わりにしましょう。 |
-- Piece of Phantom --
composed by Phant.F
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